「カラテには下段蹴り、中段蹴り、上段蹴り、廻し蹴り、その他の蹴り技が多いが、「股割り」が、充分に出来ないような者はまず蹴り技もダメである」 大山総裁
私は体が硬く柔軟が特に苦手でした。
中でも前屈が一番苦手で、手の指が足につくどころか、体が90度から曲がらないほどでした。
ですが強い黒帯の先輩はほとんど開脚で上半身がぺったり床についています。
体が軟らかければそれだけ技の範囲も広がりますし、なによりケガ防止にもつながりますので、
体が軟らかいことはとても重要な要素です。
大山総裁は次のようにも語っています。
『「股割り」は股関節を柔軟かつ強化するにはもっともよい動作であり、風呂場では誰はばかることなくおこなえるのだから、大いに試みるべきである。
これを風呂場でやって嬉しいのは、とにかく温熱効果や浮力効果で全身がすみずみまで柔らかくほぐれているため、ふだんよりずっと楽に出来るという点だ。』
私がオレンジ帯の頃、道場に40代後半の緑帯の先輩がいて、この先輩がとにかく体が軟らかく、開脚で上半身が床についていたのです。
そこでその先輩に質問しました。
『どうしたらそんなに軟らかくなるんですか?もともと軟らかかったんですか?』
すると、『いやあ、以前はすごく硬くてまったくつきませんでしたよ。でも毎日風呂上りに5分ずつ柔軟をするようにしたら軟らかくなりました。毎日5分、1年間やったらいいですよ』と笑顔で答えてくれました。
この言葉を励みに私も股割りにチャレンジすることにしたのです。
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