これから極真空手を始めようと思っている40代(35〜50代)の方に、たった一つだけアドバイスをさせて頂くとしたら、迷わずこう言います。
『一番大切なことは絶対に無理をしないことです』
何故「無理をしない」ことが、極真空手をする上で一番大切なのか?
それは、2つの理由があるからです。
1つ目は、「心身のギャップ」です。
40代(35〜50代)から極真空手を始める方を見ていると、若い頃からずっとスポーツやトレーニングを継続してやってきて体力があり、その延長線上に「空手」があったという方より、若い頃はそれなりにスポーツをやっていて体力には自信があったけど最近は運動不足という方、もしくは40代(35〜50代)になり、様々は面で余裕ができ、何か厳しいことにチャレンジしたいと思った方や、何かのきっかけで「強くなりたい」と思った方、子供が習うのでそのついでに始めようと思った方など、つまりは、体力が格段に落ちている状態で始める方が多いように感じます。
そういう方が極真空手をするとどうなるか?
脳は若い頃のイメージを記憶しているのですが、実際の体の動きは全然違うことに驚きます。
「こんなはずじゃなかった・・・」
「こんなに体力が落ちているのか・・・」
その結果、無理をする。でも若い頃のように体力は回復しない・・・
体を痛めたとしても痛みがあるうちに稽古に出て、さらに痛める・・・
悪循環です。
10代、20代の頃とは全てにおいて違うということを自覚して頂きたいと思います。
「無理をすれば、必ずどこかに歪みが出る」
それが真実です。
2つ目は、「目的」です。
40代(35〜50代)から極真空手を始める方は何を目的、目標にしているのでしょうか?
まさか世界大会で優勝するとか、K-1に出場するとか、バカなことは考えないでしょう。
「40代からの空手道」では、「黒帯になる」ことを目標にしています。
極真空手で黒帯になるには5年くらいかかります。
詳しくは極真の黒帯は何年でなれるのかをご参照下さい。
10代・20代ならいざ知らず、40代(35〜50代)が無理をして5年続けることは困難です。
でもどうしても早く上達したいと思い、週に2回、3回と道場稽古に出ようとします。
ですが、疲労回復は若い頃のようにはいかないのです。
大山総裁も「過剰稽古」は戒めています。
(詳しくは「週1」を継続しようをご参照下さい)
40代(35〜50代)から極真空手を始め、黒帯を締めたいと思うなら、一歩一歩階段をのぼるように努力をしていくことが大切です。
無理をせず着実に努力をしていけば、必ず黒帯に到達できます。
焦りは禁物です。焦って無理をしてうまくいくことはありません。
道場稽古中にキツかったら、自己申告して休んでも構いません。
管理人も初級者の頃には、稽古中休んだことがあります。
前の週の道場稽古の疲労が回復しなければ、1週道場稽古を休んで下さい。
体を痛めたら、2週でも3週でも休みましょう。
武道修行は短距離走ではありません。マラソンです。
黒帯を締めるその日まで続けることこそ肝要です。
無理は絶対禁物!
ほんの少しの無理を積み重ねていきましょう!
それが3年後、5年後大きな力となります。
「雨垂れ石を穿つ」
そんな心構えで武道修行に励みましょう。
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