『今一番大事な、人とのつながりが薄れている。
極真カラテが今後発展するかどうかは、諸君たちにかかっている。
空手を通じて人間的に成長し、立派な尊敬される人間になってくれるのが、極真の道だということだ。
ごぞんじのように、千日をもって初心とし、万日を持って極める。
それが極真である。
極真というのは、すなわち人間を作ることだ。
これを間違わないようにして、精進してもらいたい。
ただ強ければいいということじゃない。
やっぱり人格的に優れていなければならない。
知能がなければならない。
それと同時に限りない優しさもなければならない。
これが揃ってはじめて、心・技・体ができるのである。
人間として価値があるのは、知恵である。
このような極真の理念、極真の哲学を皆さんに知っていただきたい。
ただ道場へ来て、気合だけヤアヤアやってもなんにもならない。
道場で汗を流すとき、私はなんのためにこうして汗を流すのか、なんの目的のために空手をしているのか、自問してほしい。
皆さんも、知的になるための機会を作らなければいけないと思う』
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