『カラテにおいて実践とは何か、証明とは何か。
カラテのどこに魅力を感じるか。
試合で相手を倒すのも魅力がある。
試合での強さ弱さも証明の一つだ。
しかし一般大衆にカラテの魅力を知ってもらうために、つまり証明するために何が有効か、と言ったら試割りです。
試割りのできないカラテはカラテではない。
氷を割る。
ブロックを割る。
レンガを割る。
それも落ちてくるレンガを拳で叩いて割るくらいの威力がほしい。
ビールびんを手刀でふっ飛ばす・・・。
試割りが大切です。
大山倍達がアメリカで成功したのは試割りです。
試合ももちろんやった。
だが試合ということになると、プロレスのやり方がうまい。
試合は人間と人間のぶつかり合いだからどうしても限界がある。
その点、試割りというのは、いつでもできるし、その威力をアピールすることができる。
コーラびんやウィスキーびんをふっ飛ばすと、みんなびっくりする。
サンドバッグを叩いたら穴があいたというくらいの威力がつけられないものか。
牛の角を叩いたら折れてしまった。
馬の足を下段廻し蹴りで蹴ったら折れてしまった。
それくらいの威力のある技があれば、試合でも勝つ。
牛を倒すのは大山倍達の特許ではない。
君たちでもできる。
命をかけるつもりでやればできるよ。』
(1993年1月5日 極真会館冬季合宿年頭講話より) |