「ウェイト・トレーニングをするとスピードが落ちる」というのは何か定説のようになっています。
実際はどうでしょうか?
この定説に科学的メスを入れたのが、アメリカのP・カルポヴィッチです。
1951年に次のような実験を行い成果を発表しました。
300名のウェイト・トレーニング練習者を含む600名の被験者についてスピードのテストを行ったのです。
その結果が、ウェイト・トレーニング練習者がもっともスピードが速く、次いで体育大学生、そして運動とは程遠い教育学部生という順になったのです。
この実験を皮切りに、多くの実験が行われ、その大半はウェイト・トレーニングがスピードを減殺するものではないことを支持しています。
そして今日では、アメリカのブリガム・ヤング・ユニヴァーシティのC・R・ジェンソンとA・G・フィッシャーが共著した「スポーツ・コンデショニングの科学的基礎」に記されているとおりに理解されるようになったのです。
「ウェイト・トレーニングは筋力の他にも手足の動きのスピードや筋力のコーデネーション(筋肉と神経が庁舎のとれた動きをする能力)を高めることができる」
ただし、いたずらに不必要な筋肉を肥大させた場合には、スピードが鈍ることがありますので、適切なプログラムでトレーニングすることが大切です。
参考文献:「強くなる空手55の秘密」
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