本書は極真会館の内弟子(3期生 同期は磯部清次
三浦美幸両氏)で世界大会等で活躍した岸信行氏の空手人生を一冊にまとめたものです。
空手の技術書ではありません。
岸氏の伝記であり、サブタイトルに「不敗の人生術」とあるように人生論とも言える内容です。
序文・著者挿入話・後書きのみが本書の著者であるライターの不動武氏の考えで、それ以外の本文全ては岸氏が不動氏や道場生に語った言葉そのものが記載されています。
ですから岸信行氏の自伝といっても差し支えないでしょう。
大山倍達氏と極真空手に関するエピソードが豊富です。
また、連続写真等を使った技術書ではありませんが、第3章の修行等には一部岸氏の技術論が展開されています。
カバーデザインが独特なので奇をてらった内容なのかと思うかもしれませんが、中身は岸氏の性格や生き方同様剛直な内容で、武道空手を志向する壮年空手家に推薦できる一冊です。
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