サブタイトルの「小さくても勝てます!」に惹かれて購入。
私は小柄ではなく日本人のごく平均的な体格ですが、道場では自分より大きい相手が数多くいるので、大きな相手との組手は自分自身の大きな課題になっています。
本書は連続写真等を多用し、それに解説が加わったフルコンタクト空手の技術書です。
著者の玉城氏は、最初は伝統派空手を始め、すぐに極真会館芦原道場に入門し、伝統派とフルコンの二足の草鞋を履いていました。
その後、数多くのフルコンタクト空手の大会で優れた結果を残しています。
本書の良い点は、自伝的な内容が少なく、連続写真をふんだんに使って技術的な解説が充実している点と、著者以外の正道会館のトップ選手達の技術を連続写真を使って解説している点です。
一点だけ残念だったのは、「小さくても勝てます!」というサブタイトルがあったので、「対大きな相手」の技術を解説されていると思っていたのですが、その技術解説がなかったことです。
第2弾を発売することがあったら、「対大きな相手」の技術も公開してほしいと思います。
本書をお薦めしたいのは、「体が大きくない人」「ディフェンスを重視している人」です。
本書から一部引用させて頂きます。
『まずはディフェンスを完璧にします。相手の攻撃をなるべくもらわないようにしながら、負ける要素を限りなくゼロにして戦います。私は基本、負けない空手をしていたように思います』
小柄でディフェンスを重視しているフルコンタクト空手家には、参考になる点が多々あるフルコンタクト空手技術書の良書です。
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