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 三年修行が遅れても良師を選べ


2016年4月15日

三年修行が遅れても良師を選べ

これは中国武術の世界の言葉ということですが、現実問題はかなり難しいものです。
空手に人生の全てを賭ける、世界チャンピオンや全日本チャンピオンを目指すという人なら分かりますが、仕事と空手を両立させなければいけない一壮年空手家の場合は困難です。
ですが、この言葉は間違いなく真実、真理だと思います。

この言葉を最も体現した空手家といえば、やはり盧山初雄師範でしょう。
盧山師範は、大山倍達総裁はもちろん、澤井健一先生、中村日出夫先生という3人に師事し、武道を追及しました。
これはなかなか真似ができることではありません。

私は仕事の関係で過去に5つの極真会館の支部に所属し、出稽古を含めるとかなり多くの道場(約20カ所の道場)で稽古をしてきています。
そのため多くの師範、指導員から指導を受けてきました。
ですから、余計にこの「三年修行が遅れても良師を選べ」という言葉が身に染みるのです。

1つの支部・道場しか所属したことがない、多くの一般空手家の場合、その自分が長年所属している道場が全ての基準になるので、比較対象するものがありませんので、それが当たり前になってしまいます。
しかし、基本稽古一つとっても、同じ極真会館の支部でも全く異なります。
一つひとつの技の回数が10回の道場もあれば、30回の道場もあります。
ほとんど指導はなくたんたんと進む道場もあれば、事細かく指導をする道場もあります。
いつも同じメニューの道場もあれば、バリエーションが多い道場もあります。
こういう違いは、私のように数多くの道場で稽古しているような人でないと、実感できないものかもしれません。

普通は自分の家や会社に最も近い支部・道場に所属することになります。
東京都のように都内に数多くの支部や道場がある場合は選択肢も多いですが、地方に行けば行くほど選択肢は狭くなり、ほぼ一択という場合も多いでしょう。
そうなると、この言葉は机上の空論になってしまいます。

後は表現が適切ではないかもしれませんが、当たり外れの問題になってしまいます。
たまたま自分が所属した道場の指導者が優れていた、逆にそうではない場合(もあるかもしれません)。

ただどうしても今所属している道場の指導者が自分に合わないという場合は、それで空手そのものを辞めてしまうくらいなら、無理して移籍することも選択肢の一つだと思います。
一大決心をして空手を始めたのに、黒帯になる前にそういう理由で辞めてしまうのはもったいないです。
移籍することで今まで30分ほどで通えていたものが、1時間以上かかるようになるというようなデメリットもあるかもしれませんが、途中で辞める位なら多少通うのに時間がかかっても継続して続けるほうがいいという考え方もあるでしょう。
移籍はなかなか言い出しにくいものですが、職場が変わる、転居するなど理由は幾らでも作ることができると思います。

私が現在所属している道場は、正に「当たり」でした。
とても指導力がある師範・師範代・指導員に日頃から指導を受けることができ、他の支部や道場を数多く知っているからこそ、今の道場の指導者がどれだけ優れているかよく分かるのです。
正に「良師」に恵まれました。
自分にとってどれだけ恵まれている環境にいるかということを、ここ最近特に感じています。

今後転勤はない予定なので、今の恵まれた環境で空手の稽古が続けられることにとても感謝しています。
と同時に、この恵まれた環境に甘えることなく、より一層空手道の修行に励もうと思っている今日この頃です。



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