以前から気になってはいたのですが、あえてスルーしていました。
ですが、数日前で本屋で本書を目にしたときに、サブタイトル「どうすれば、いつまでも武術として使えるのか」という一文が強く印象に残り購入しました。
結果的に買って正解でした。
私が空手に関して感じている今現在の悩みや疑問のヒントや答えがそこかしこに書かれていました。
著者の西田幸夫師範は、極真の全日本大会で活躍した空手家ですが、極真空手の他にも太気拳、大東流合気柔術、中国拳法、沖縄空手など多岐にわたる武道を修行し、その全てのエッセンスを極真空手に落とし込んで解説している点は、”秀逸”の一言です。
本書には、西田師範がモデルになった連続写真による技術解説がかなりのページ数ある、技術書という側面もありますが、空手の試合に直結する「競技空手」のテクニックではなく、「武術空手」「生涯空手」のテクニックや練習法がメインになっています。
つまり本書は、「生涯空手」「生涯武道」を目指す壮年部の方向けに書かれた技術書と言えるでしょう。
ただし、連続写真による技術紹介がかなりのページ数ありますが、具体的な技術よりも考え方や理論に重きが置かれています。
私は本書を通じて、自分が今現在進んでいる道が間違いなかったということを、再確認することができました。
「剛拳」を徹底的に追求したのが極真空手。
その剛拳である極真空手を、40代・50代・60代になっても”使える武術”にするために、何をどうすればいいのかという道しるべになる良書だと思います。
「空手!極意化への道」を、「生涯空手」を目指している極真空手の壮年部の中級者・上級者に自信を持って推薦します!
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