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 サウスポー講座 vol.3 格闘技におけるサウスポー(ボクシング)


●ボクシング

日本人サウスポー王者には、ビッグネームが揃っています。
具志堅用高、渡辺二郎、浜田剛史、川島郭志、長谷川穂積 等々。

サウスポー・ボクサーの優位性は、やはり絶対数が少ないということでしょう。
サウスポーにとって、スパーリング等でオーソドックスとの練習が十分できるのに対し、オーソドックスはサウスポーの練習相手は多くありません。その点の有利・不利は明確です。

サウスポー対オーソドックスの技術的なポイントの第一は、ジャブの差し合い
右対右の場合、体の向きが並行になるため、前足を踏み込むことできます。
ところが、右対左の場合、体の向きが台形になります。そのため、オーソドックスがいつものように踏み込むと、サウスポーの前足がぶつかり、踏み込むことができなくなります。

オーソドックスvsオーソドックス オーソドックスvsサウスポー


戦いの第一歩は間合いです。
サウスポーはオーソドックスとの練習が豊富なため、戦いが始まってすぐに自分の間合いを取ることができます。
ところが、オーソドックスは経験が少ないため、間合いの取り方に戸惑いが出てしまう。
この時点でサウスポーのアドバンテージがあるといえるでしょう。

サウスポーの大きな武器は右のフックです。
相手の前進に右フックを引っかけて右に回り込み、左ストレートのカウンターにつなぐというパターン。
また、単独でも右フックは、オーソドックスのアウトサイド、つまり死角から打ち込まれることになり、フィニッシュブローとなりうる武器になります。
亀田興毅選手が右フックを得意にしています。

これらサウスポーの利点を求めて、右から左にコンバートする選手も少なくありません。
その一人が、元WBCフェザー級チャンピオンの越本隆志氏です。
越本氏は、小学生の頃、ボクシングジム会長の父親よりサウスポーにコンバートさせられました。
その越本会長は次のように語っています。
『少しでも勝つ確率が高くなるだろうと思ったわけです。
それに利き手である右を前に出すことで、右リード、右フックをよりパワフルに生かすことができますから』

では常にサウスポーが有利なのかというと、そうとは言えません。
サウスポーで元WBAスーパーフライ級チャンピオンの飯田覚士氏は、次のように語っています。
『サウスポーというので得をしたと思えるのは、せいぜい日本ランカーくらいまで。
世界レベルになると相手もしっかり対策してきますから』

結論としては、スタートはサウスポーに有利性があるのは事実。
しかし、レベルが上がれば上がるほど、その差は縮まるといえるでしょう。



>>>サウスポー講座 vol.1 スポーツにおけるサウスポー

>>>サウスポー講座 vol.2 サウスポー空手家動画集

>>>サウスポー講座 vol.3 格闘技におけるサウスポー(ボクシング)

>>>サウスポー講座 vol.4 空手におけるサウスポー


※参考書籍 ワールド空手 2006/9(特集/世界を制す左のテーゼ) 他



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