私たちの身体は約60%が水分です。筋肉も約80%が水分です。
食事は丸3日間食べなくても生命維持できますが、水分は丸1日摂取しないと生命が危険になるといわれています。
一方で、「コップ一杯の水(100ml)」を消化・吸収するのに約90分かかる」というのも事実です。水は胃や小腸からは吸収されず、大腸ではじめて体内に浸み込みます。
のどが渇いたとき、つい多量に水分を飲んでしまいがちです。すると胃に滞留して、身体の動きを重たくしてしまいます。これは生物化学上の理論からなる事実です。
これが「水を飲んだときにバテる」という現象になるわけです。つまり水を飲むとバテるのではなく、間違った飲み方をすることで身体に負担がかかり、結果的に「バテる」ということなのです。
この事実を踏まえた上で、武道、スポーツの試合や練習に効果的な水の飲み方は下記の通りです。
・のどが渇いてから水分を大量に飲むのはよくありません。少しずつこまめに水分補給することが大切です。対外に排出される分量だけ、常に補給していれば、身体が重くなることはありません。
・スポーツドリンクなら糖分のなるべく少ないものがいいでしょう。普通の人は一日に1.2リットル分を摂りますが、スポーツマンは3〜4リットル摂っても構いません。夏季の発汗が激しいときには7〜8リットルの水分を摂っても構いません。
以上、日進月歩のスポーツ栄養学での、水の摂り方については「大いに飲む方がよい」という結論に集約されつつあります。
関連ページ:水分補給
参考文献:「迷信空手を打ち壊せ」
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