大山総裁は「本を読まないと心眼が開かれず頭打ちになる」と語っています。
(詳しくは「本を読まないと頭打ちになる」をご覧下さい)
古来、武道の世界で言われる、「文武両道」の「文」、「心・技・体」の「心」を鍛える、涵養するものとして「読書」は欠かせません。
私が武道に関して、勝負ごとに関して、とても感銘を受けた本に、桜井章一著「勝負の格言」があります。
桜井章一さんは、麻雀で20年間無敗を誇り、”雀鬼”と呼ばれた人です。
私は麻雀は一切しませんので、その世界のことはよく知りませんが、桜井さんが「勝負師」として異次元の世界の住人であること、つまり数少ない”凄い人”であることだけは分かります。
この「勝負の格言」には、麻雀の話はほとんど出てきません。
”400戦無敗”のヒクソン・グレイシーと深い交流があるということもあり、格闘技、武道の話がとても多く出てきます。
この本は、私の空手観に深く影響を与えました。
何度読み返したか分かりません。
まえがきを引用させて頂きます。
「99%の人は自滅していることの意味」
勝負は強いから勝つのではない。99%の人は自滅することで結果として相手を勝たせてしまうのだ。 〜中略〜 世間では勝つための方法とか技術とやらがさかんに喧伝されているが、そういうものを血眼になって身につけようとする人ほど、たいがい自滅するのである。
この「自滅」というのは、勝負の世界でとても深い意味を持っていると思います。
本書のもくじから幾つかピックアップします。
「きれいな音が鳴るか?」「守りは存在しない」「ホンモノの勝負は、円の形を描く」「連続するものが強い」「相手六分、自分四分の劣勢の時こそ、勝負所」「軸を取ったほうが勝つ」「力を抜くと、とてつもない力になる」「柔らかければ、修正力が大きくなる」「仕草がよければ、得意技が増える」「骨はあるか?」「小指の強さは、美しい」「急所の攻め方で、「強さ」の質が決まる」「勝負が人を選ぶ」
「文武両道」「心技体」は武道の要諦です。
心眼を開いていきましょう。 |